兄が留学していたこともあり、漠然と外国に行きたいと思っていた。しかし、アメリカやオーストラリアといった留学の定番国や先進国ではなく、途上国や機会がなければ行かないような国に行きたいと思っていた。外国を見たいと思うと同時に、外国から日本を見たいという気持ちもあった。
食生活の違い(辛いものが多い、食物繊維が少ない等々)によって、ときどきお腹を痛めることがあった。しかし、それ以外は特に問題がなかった。また、太ると思っていたら、逆に帰るころにはやせていた。(幸せにたくさん食べていたのだが…料理が辛かったせい!?)
どうせ行くなら珍しい国、珍しい言語のほうが、より貴重で珍しい経験を積めると思った。珍しい国に高校時代に留学することは、ただ留学することよりも何十倍も価値があると思う。
僕の場合は、ホストファミリーが英語を話せなかったので、快適な生活を送るためにスペイン語を覚えたという感じだった。最初は常に辞書を片手に、単語をひとつひとつ指してコミュニケーションを図っていたが、そこはラテン系の明るい国。少しでも僕がスペイン語を話そうものなら、大いに喜び感動してくれた。そして、正しい言い方を教えてくれた。そんなことを繰りかえしているうちに、気づいたときはスペイン語を話せるようになっていた。
スペイン語がわかるようになると、同じロマンス語族のイタリア語、フランス語、ポルトガル語、ルーマニア語も何となくわかるようになる。ブラジルやイタリアを旅行するときは英語で話すよりもスペイン語で話すほうが伝わることが多かった。
やはり、スペイン語は日本ではまだまだメジャーな言語とは言えないので、さらにスペイン語を磨こうと思った。はじめは4年制の大学に入学しようと思っていたが、受験勉強に帰国後の時間、労力、お金を奪われることがとても嫌だったので、自己推薦で大学を受けた。その結果大学はダメであった。そして、僕は専門学校への道を選んだ。
専門学校は日本ではいまだにフリーターか美容系みたいなイメージがあるが、決してそうではない。大学4年間の専門課程を2年間に凝縮したようなものである。そして2年間スペイン語を専門でみっちり勉強した後、やはりまだスペイン語やラテンアメリカ(特にメキシコ)について勉強したいと思ったので、大学に進学する道を選び、今は大学でスペイン語とラテンアメリカについて学んでいる。
言葉がわからないうちは、やはりメキシコの人たちも僕の表情を見る。その時に日本人だととりあえず、笑顔になったりする。その時に「なんで笑ってるの?」と聞かれたときは、困った。とりあえず笑顔なら大丈夫といった考えは日本人だけと実感した。
人と話すこと、自分の気持ちを伝えること、自分の国(日本)を知ることの重要性がわかった。あと、「留学した」ということによってとても自信が持てるようになり、何かにチャレンジするときにためらわずに一歩を踏み出せるようになった。
やはりきちんと日本を知ってから行くことが大事だと思う。現地の人から見たら、唯一の日本人であったりするわけだから、「わかりません」とか「別に…」では困ってしまう。
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