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2009/12/17 - ホストファミリーエッセイで最優秀賞を受賞

2009年6月から9月にかけて実施された「第5回 関東学院大学エッセイコンテスト(一般部門/テーマ:社会貢献とわたし)」に、AFS留学生を受け入れてくださったことのある長野県のホストファミリーが「我が家の国際交流」と題したエッセイを出品され、見事、最優秀賞を受賞されました。
以下に全文をご紹介いたします。

我が家の国際交流

「ただいま」。昨年の年の瀬、30日の早朝に玄関から元気な若者の挨拶が聞こえた。てっきり長男の帰省かと出迎えると、米大学生のサムではないか。飯田市での人形浄瑠璃の研修が縁で関西の大学に1年留学し、休みのたびに我が家にステイしたアメリカの“我が子”だ。サプライズに喜びつつ、卒論の下調べで来日したという彼を囲み、半年振りの再会を祝った。

我が家には3人の子供がいる。
長女は地元の児童福祉施設で働いた後、昨年カナダへ渡り、国際的な幼児教育の道へ進むべく奮闘中。二女は東京でフリーの舞台照明家として自活しつつ、今年はニューヨーク、シンガポールへ一人旅に出掛けた。長男はかつて大学在学中、1年休学してオーストラリアを自転車で一人旅。夏休みは東南アジア、中東をバックパッカー姿で放浪した末、大手輸送機器会社に入り、今はアフリカ担当として多忙な日々を過ごしている。

信州の田舎暮らしの夫婦とは対照的に、子供がボーダレスに育ったのには、訳がある。私は片言とはいえ英語が話せる。妻はからっきし英会話は駄目だが、生来の明るさと、誰とでもつきあえる特技の持ち主。
そこで、子供が小学生のころから、フィリピン、インドネシアの高校生、米人教師、同大学生のホストファミリーになってきた。合わせると10人近くになる。

日本語、日本文化を学ぼうと、はるばる日本、しかも山々に囲まれた信州飯田市にやってくる外国人と顔をつきあわせて語り、田舎料理を食べ、時には一緒に近くの温泉に入る。長くて1年、最短で1週間とはいえ、ひとつ屋根の下で暮らす人と人の交流は、必ずや国際理解、ひいては世界平和の一助になる、との信念が心のどこかにある。
しかも、長女と長男はイギリス、オーストラリア、パプアニューギニア、ミャン
マー、ネパールでホームステイさせてもらうなど、見ず知らずの多くの人々に大変お世話になった。せめて、そんな恩返しを親としてさせて欲しいとの夫婦の共通の思いもある。

地球温暖化、インフルエンザの流行、未曾有の経済不況―。21世紀に入り、人類の未来に不安を抱かせる問題が次々に起きている。一方、貧困や飢餓による民族対立や戦争は相変わらずなくなりそうにない。同じ人間同士なのに…。話し合いによる相互理解の欠如が因であることは間違いない。

オバマ米大統領が先ごろ、チェコのプラハで核兵器の段階的削減を呼び掛け、話題になった。四方を山に囲まれ、しかも田舎に暮らすわたしには、国際貢献ができる機会は限られている。
今春、AFSで来日したフィリピン人高校生が今2週間の予定でステイしている。時々ステイした学生や先生が「元気?」とメールをよこす。我が家の国際交流の輪は小さいが少しずつ広がっている。

久保田政利

(出典元:関東学院大学第5回エッセイコンテスト受賞作品集)

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