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ナポリの愛で育ててくれた、大好きな家族。ママは帰国してからも、時間がある度に、Come stai? Tutto bene? (元気?順調?)といつも心配してメッセージを送ってきてくれます。散歩も買い物も旅行もでき、シスターには方言や勉強を教わったりして、里帰りって言えるところが海外にもできました。AMO L’ITALIA!! イタリア大好き!!って本気で思えるのは、100%彼らの支えがあったからです

2013年9月から始まったイタリア留学もあっという間に10ヶ月が経ち、たくさんの思い出と共に帰国しました。
この10ヶ月を振り返ると、楽しい経験以上に大変な経験の方が多く、それらがあったからこそ今のこの成長を実感できる自分がいるのだと思います。

非英語圏に行くということはどういうことか?

出発までの自分の中にあった大きな疑問です。英語も上手に話すことができないまま、非英語圏に行く自分は本当にやっていけるのかどうか…とにかく不安を抱えた出国になりました。
他国からの留学生のほとんどが英語は話せて当たり前ですぐにコミュニケーションが成り立つのに対し、自分は身振り手振りを加えてやっと成り立つ状況。これでは、とても楽しいイタリア留学のスタートとはいえませんでした。

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これは自分が所属していたAFS支部の派遣生とボランティアです。イタリアではAFSという名前よりも「インテルクルトゥーラ Intercultura」と呼ばれるのが一般的。支部活動も多く、サポートもしっかりしていて本当にみんな家族のような感じでした。ちなみにこれは、支部長さんの少し高台の上にある別荘みたいなところでティラミス会といってそこで作り、食べるという会をやった時の写真です。背景には有名なヴェスービオ火山、そしてその先がナポリです

南イタリア、ナポリの文化が浸透した街、ノチェーラ・インフェリオーレに着き、ホストファミリーに出会ってからもコミュニケーションを成立させるのは一段と難しくなりました。
それでも頼る相手は自分のみ。自分自身で学び、成長しなければこの環境では過ごせないとすぐにわかりました。学校や街のどこにも日本語で話して楽に伝えたいことを言える所はありません。
本当に甘い考えをしてここに来たのだと痛感したと同時に、やってやる。と挑戦の意も持てた気がします。
南イタリア最大の特徴は人の温かさ。これはすぐに実感できました。学校では、初日から自分の周りにクラス全員が集まり、他クラスからもたくさん挨拶に来てくれて、あっという間に学校一の人気者になれました。ファミリーとも、文化も宗教も違う自分を必死に支えてくれたおかげで言葉以外はすぐに馴染めました。

十二月までの間で日本語を一切見ない期間を作ったり、ローマの家に学校のプロジェクトで新たにホームステイしたりと、内容の濃い日々を送れ、段々と日常会話は成り立つようになっていきました。
2014年を迎えてからも言語は成長速度が落ちたとはいえ、確実に伸びていき、その中でもっと見えてくるのが人の内面、文化の違いです。日本とイタリアは当然ですが元の文化から違い、建物、性格、感性、風習など自分にとっては新しいものばかりでした。
慣れるものもあれば、いつまで経っても慣れないものもあり、ホストマザーとは時々口論する時もありましたが、ナポレターナな母は基本的に短気な分すぐに何事もなかったかのように優しくしてくれるのが我が家の特徴でもありました。
北イタリアから南イタリアまで各地域に方言があり、文化があり、南北間の考え、意識の違いがあります。日本とは歴史が違えばここまで変わるのかと本当に驚きました。

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クラスメートとイタリア語、法律の先生二人と撮った写真です。経済・観光系コースでもあったため、男子4人女子20人以上のクラス構成でした。学校初日からお別れの駅のホームまで、ずっとずっと支えてくれた世界一のクラスメートです。彼らのクラスではなかったら、ここまでのいい留学は送れなかったといってもいい程、学校がない休みの日も含めたくさん支えてくれました

言葉では言い表せないほどの大きな経験をできた私のイタリアへの留学に、後悔はありません。それ以上に自分の周りの環境を見つめ直し、そしてこれから自分自身が今の日本、世界とどう向き合っていきたいか、いかなければならないのかを考えるきっかけになりました。
10ヶ月という長いようで短いこのイタリア留学は、確実に今の自分に新たな感性と考えを与え、変えてくれました。人との繋がり、そして感謝の大切さを常に感じ、これからの日々の生活に精進していきたいと考えています。

みちのく応援奨学金で全面的バックアップしてくれ、このプログラムに参加できたことに改めて感謝しています。
本当にありがとうございました。

L’amicizia non dipende dal colore della pella! Grazie mille Yosuke.
友情に肌の色なんて関係ない。本当にありがとう、ヨースケ。

ドイツからの派遣生の女の子が帰国間際に私に言ってくれた一言です。
本当にそうであるなと。世界が些細な思想の違いでぶつかり合う中、反対に人は誰とでも繋がれると証明してくれたのもこの留学でありました。
それでもまだ見えていない「世界」を見つけ、考え、成長していけたらなと感じています。この経験を最大限に活かして。

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レポートの最後で紹介したドイツからの派遣生、アメリーとの写真です。AFSの帰国前キャンプでこのサレルノの海に行きました。10ヶ月を通して行ってくれたイタリア語塾で会うたびに、時には愚痴を吐いたり、時には体験談を語ったり、親友と呼べる大切な人がアメリーを含め本当に多く出会えました。ドイツ文化、ドイツ語に興味をくれたのも彼女です。イタリアに居ながら、様々な考えを持つ派遣生と刺激しあえたのは非常に貴重な体験になりました

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