「あなたの将来の夢は何?」
初めての登校日、真っ先にそう聞かれました。
留学をして早5ヶ月、いまだに私はその質問にうまく答えられずにいます。現地の高校の友達にその質問を尋ね返すと、生き生きと自分の夢を語り出すのです。その姿は眩しくて、羨ましくて、自分の不透明な将来への不安が膨らむ日々です。

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「だって、自分のなりたい職業に就くために高校に来て勉強してるのだもの!」
特に私を驚かせたのは友達のこの言葉。
話を聞いてみると、スイスでは、医者や弁護士、先生など、限られた職業を志す生徒だけが高校、大学へと進学すると言います。
私は知りませんでした。もちろん、高校へ行かない生徒はもうすでに社会人として働いています。
日本では、大多数の子供が高校へ行き、勉強します。どちらかが優れている、劣っているということではなく、そんな違いを知ることで、自分の将来に直面することができたことが、まずこの留学での大きな収穫です。焦らず自分のペースで、自らが納得できる答えを探して行こうと思います。

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学校で書道を教えたときのものです。

さて、もう一つ、スイスに来て知ったことがあります。それは、星が綺麗だということ。
夜、空を見上げると、一面に広がる星々。初めて見上げたとき、思わず見惚れてしまいました。もちろん、「星が綺麗だ」ということはここに来る前から知っていました。知っていたはずでした。しかし、スイスでの星空は自分でも信じられない衝撃を与えてくれました。今でも、夜空を見上げると心を奪われてしばし動けなくなってしまいます。

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ホストファミリーと秋休み山登りをしたときの写真です。 写っているのはホストシスターです。

そんな風に、この5ヶ月間、知っていたつもりでも知らなかったことを、たくさん発見しました。
家族の暖かさ、「日本」という国のこと、自分の英語力の低さ、挙げればきりがありません。

留学は、確かに楽しいことばかりではありません。辛くて泣きたくなる日もあります。
ですが、私を受け入れてくれた暖かいホストファミリー、現地の楽しいクラスメイト、喜びと苦しみを分かち合える留学生、日本で支えてくれる方々、たくさんの人に支えられて今を過ごしています。
そんな私の大好きな人たちの応援に応えるためにも、残りの日々を大切に過ごしていきたいです。

2016年2月 ジャパンソサエティみちのく応援奨学生
AFS62期 スイス派遣/ 西尾 風香

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