帰国してから早1ヶ月が経ちました。
つい先月まで自分がイタリアにいたという事実と、そこで経験していたことがもう過去の思い出になってしまった切なさを感じると同時に、それをただの良き思い出として浸るだけでなく、次の自分の進みたい道にどのように繋げればいいのかという課題に向き合わなければいけない地点にいます。

ローマで行われた帰国前のオリエンテーションキャンプ

現地での生活は新しいことの連続でした。
イタリアの高校は日本のように普通科というところがないため、高校に上がるときに何を学びたいのかによって、美術や言語、科学など自分が興味のある学科へ入ることができます。私の学校は音楽学校だったため、どの学校でも行われる共通授業の他に、放課後にプロの先生との1対1の個人レッスンや、グループでの練習、そして学期末に毎回行われる学校内でのコンサートに向けたオーケストラの練習などをしました。
クラスは日本のように固定されていて、クラスの生徒数も日本の学校と比べると断然少ないため、常に一緒にいるクラスメートとは早く仲良くなることができました。

クリスマス前の学期末に学校で行われた合唱コンサート

10ヶ月を通して多くのことを学んできた中で、私はチャレンジするかしないかで得るものの大きさが全く違うことに気が付きました。留学中にはたくさんのチャンスが転がっています。
私は、学校でオーディション番組のような企画が行われ、全校生徒や審査員に扮した先生方がいる中、1人で何かをする勇気など日本にいた頃はなかったでしょう。
しかし、一生に1度しかできないであろうこのチャンスを逃すわけにはいかないと思い参加し、着物を着て日本の歌を歌いました。そして学校のみんなが応援してくれたおかげもあり、次のステージへと進むことができました。

また、私がいた街の支部は小規模で留学生も少なかったため、支部活動というものがほとんどありませんでした。しかし、私は実際に色々な場所へ行き、少しでも多くの街を観てみたいと思い、他の国から来た留学生の子たちと一緒に自分たちで計画を立て、許可を出してもらい、国内旅行をすることができました。

派遣先の伝統的なお祭りでは、中世の衣装を着た人々によるパレードが行われる

私はこのような経験を通じて、何にでもとにかく挑戦すること、そして自ら進んで行動し、チャンスをつかみに行くことは、自分に自信をつけ、自己を高めることにもつながると思います。失敗を恐れず、挑戦することを楽しむことで確実に自分の世界は広がっていくのだなと強く実感しました。
最後になりましたが、10ヶ月間私を支えてくださった方々、そしてこの留学に関わってくださった全ての方々に感謝いたします。ありがとうございました。

ボランティア奨学金奨学生
AFS63期 イタリア派遣 新井菜々美

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