私がこのプログラムへ参加したいと思った理由は主に2つあります。1つ目は外国の文化への興味があったこと。2つ目はこのプログラムの期間や内容が自分にぴったりだと思ったことでした。

私は小さい頃から海外についてのテレビ番組を見ることが好きでした。テレビの中では自分がいままで見たこともないような美しい旧市街とか大自然とか興味を引くものが多く映し出されていました。いつかはこんなところにいってみたいな。そういう憧れは私の中でどんどん大きくなっていきました。
そんな中で私はついに海外へいく機会を得ました。それは中学2年生の夏のことでした。そのときはスイスとイギリスへ滞在をするというプログラムで、イギリスでは3日ほどですがホームステイをすることができました。初めてイギリスに降り立った時にはなんとも言えない気持ちになりました。感動しすぎてここってテレビの世界じゃなかったのかと思ったくらいです(笑)
でもそのたった3日という期間は外国の文化と触れ合うには短すぎました。私の興味を引くものはたくさんあるのにそれを堪能することができない。すごくもどかしい気持ちになりました。でもそんな経験から私の中で海外という漠然とした憧れは少しずつ身近なものになっていきました。

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高校生になったら留学でもしてみたいな。そう考えているところにイギリスで2週間の異文化理解キャンプに参加できるかもしれないという情報が耳に入ってきたのです。私は夏休み、部活等もあり1ヶ月丸々留学することにためらっていたので2週間という期間がとても魅力的でした。また異文化理解という言葉にもイギリスという土地にもすごく惹かれました。こうしてすぐさまイギリスにいくことに決めたのです。

でもこんな風にしてイギリスへは来たもののこのプログラムで私の心に残ったことは「外国の文化」とは正反対の「日本の文化」の良さでした。プログラム中に私が日本人だと自己紹介すると他の国の参加生は必ずと言っていいほど「私○○っていうマンガが好きなの!」とか「スシは美味しいから好き!」とか答えてくれました。多くの参加生はヨーロッパから来ていたので遠く離れたアジアの端っこの島国のことを知ってくれているというだけでとても嬉しかったのです。
それだけでなくフィンランドの子は実際に日本に訪れたことがあり日本の素晴らしさを私に語ってくれたり、ドイツの子は芸者に憧れていて一回は日本に行きたいと話してくれたりしました。

またあるとき私が紙ナプキンで折り紙をしているとそれを念入りに見つめてきた子もいました。その子は次の日もそのことを覚えていて私の元へナプキンを持ってきて「作り方を教えてくれない?私作ってみたいの。」と言ってくれました。その時、私は丁度折り紙を持っていたのでそれを彼女に手渡して二人で鶴を作りました。
作り終わった後私は彼女のためにバラを折ってあげました。それを受け取ってくれた彼女は「とても簡単そうに作っているのにすごく綺麗ね。私、これを自分の部屋に飾るわ。これは私のあなたとの思い出よ、大切にする。」と言ってくれました。私はその言葉を聞いて日本ではありふれた折り紙なのにこんなにも喜んでくれるなんて、と思うと同時に日本の文化の美しさを改めて認識することができ、とても感動しました。

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また、隣の国である中国の子達も日本について色々と質問してくれました。「この漢字はどういう意味なの?」とか「この漢字は日本にはあるの?」とか近い文化を持つ国同士だったので話も盛り上がりました。私の名前を漢字で書いて見せると「凄く綺麗な名前ね。中国語ではこう読むのよ。」と名前の中国語読みを教えてくれたりもしました。また私が浴衣を着ると「これはどんな時着るの?」ととても興味を持って話しかけてくれました。

でも一番、日本の文化ってすごいなと感じたのはそれぞれの国ごとに分かれて文化紹介をするというワークショップでした。日本のブースはとても人気で手を離せないくらいに賑わっていました。特に筆ペンは大人気で何人も日本語で名前を書いてあげました。
そのワークショップが終わってからも日本ブースは片付けができないくらいに質問をされたり、折り紙を折ってとか写真を撮ってとか頼まれたりしました。私はこのことが凄く嬉しくて一人一人に詳しい説明をしたり折り紙の折り方を教えたりしていました。

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この2週間の経験はあっという間に終わってしまいました。正直言うとこの期間はすごく短かったし1ヶ月くらい留学することは全然長くないんだなと思いました。また何回も言うように日本の文化はとても美しくて世界にも引けを取らない、素晴らしいものだということも知ることができました。
最初に自分が考えていたことからは全く違う経験になったけれどそれは私の想像よりも遥かに良いものでした。この経験はきっと一生の中でも思い出に残るものだと思うし、この経験があって今のこの考え方ができるようになりました。
私を支えてくれた家族、AFSの人達、そしてイギリスでできた友達に心から感謝したいと思います。
Thank you for everything!

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