2019年6月27日、福岡県福岡市の東福岡高等学校でAFS国際理解教育出前講座を実施しました。

今回の講座では、「“グローバル人材”は本当に必要なのか」をテーマに、職員が講演を行いました。
「グローバル人材」とは、どんな人材のことをいうのか。
なぜ、「グローバル人材」が必要と考えられているのか。
6クラス約250人の生徒たちに問いかけながら、「グローバル化」が決して自分達に無関係なことではなく、また、そのために一人一人が今何を考えるべきなのか語りかけました。

−“グローバル人材”は、英語が話せるだけじゃない−

いわゆる“グローバル人材”というと、多くの人が「英語が話せる」と言うイメージを挙げるのではないかと思います。
もちろん、英語が話せる、というのは重要な条件の一つですが、「英語」という言語を使えれば、それだけで“グローバル人材”といえるわけではありません。
これを、日本の「国際協力」を例にして、国際コミュニケーションには、自分と相手の文化的背景や社会・環境を理解すること、そして、国内/海外に限らず、“グローバル”な舞台で必要とされる「自分の強み」を持つことが「英語力」そのものと同じくらい、もしくはそれ以上に大切だということを学びました。

−選択するのに「遅すぎる」も「早すぎる」もない−

講義を受けた高校一年生の皆さんは、ちょうど文理選択の時期を迎えていました。
将来の自分が何を学び、どんな仕事をしているか、「今の自分が何をすれば、なりたい大人になれるのか?」を考える、とても大事な岐路でもあります。
この先どちらの道を選べばいいか?目の前にある選択肢に、挑戦するべきかどうか?

これから高校生の皆さんには数多くの可能性と、選び取れる選択肢があります。
しかし、今目の前にある「選択」が、例えば1年後、5年後も、全く同じ形で残っていることはありません。
今、挑戦できるこの機会を大切に、何かのチャンスを自分のものにしたとき、その後の自分の可能性は、それまでよりもさらに広く大きく広がることでしょう。

50分間の講義後、生徒アンケートでは、ほとんどの生徒がコメントや質問を記入しました。

(生徒のコメント 一部抜粋)

「文理選択もあるので将来のことについてしっかり考え、国際的なことにも興味を持ちたいと思いました」
「確かに国と国との国境はなくなってきている。やろうと思えばみんなが“グローバル人材”になることができる。どこでいつ選択するかが分岐点になるのだと思った。」
「僕は国と国とを“つなぐ”人材がグローバル人材だと思っていましたが、世界を舞台に「仕事」をする人材がグローバルな人材と知ることができました。」

250名の生徒の中には、「国際」や「海外」に関心が薄い生徒もいましたが「新しく興味を持てた」「知らないことばかりだったかよくわかった」という感想も寄せられました。
高校生の皆さんが社会に出て仕事を始めるころ、きっと、世界は今よりもずっと近くなっているだろうと思います。
そんな中で、一人一人が自信を持って活躍できる大人になっていますように、この講義が、その一助となることを願っています。

AFS日本協会では、これからも国内の学校現場における国際理解教育プログラムを推進してまいります。
ご関心のある学校・先生方は、ぜひAFS日本協会広報チーム([email protected])までご連絡ください。


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