AFS日本協会は2017年から各国の大使館に表敬訪問していますが、7月22日に来月メキシコへ旅立つ年間派遣の内定生を連れ、在日メキシコ大使館に表敬訪問しました。(タグ:大使館で一覧を参照)

当日はメルバ・プリーア大使に暖かく出迎えていただきました。
大使は参加者全員と握手し、ご挨拶をされました。

次に大使のメキシコの概要についてのプレゼンがありました。
「メキシコはどこにあると思いますか?」
大使は参加者に問いかけました。

「メキシコは地理的に北アメリカ大陸に属し、大きな二つのアメリカ大陸の間の蝶番(hinge)の役割をしています。」
大使は英語でわかりやすく、例を挙げながら説明されました。

さらに大使からは、
・メキシコの経済力と輸出量が共に世界14位であることや、
・世界8位のインバウンドの観光立国であること、
・世界4位のFDI (海外直接投資)受入国であり多くの海外資本によって今日の経済成長が著しいこと
など、メキシコについての紹介がされました。

「メキシコの国旗はサボテンの上で鷲が蛇を咥えている絵の珍しい国旗です。古来アステカの伝説がモチーフになっています。
ご存知の通り、スペインはフィリピンを植民地としていた時代がありましたが、当時メキシコはスペイン・フィリピン間航路の中継地点でありました。
17世紀初頭フィリピンからメキシコに向かった大きな帆船が嵐に遭遇し、日本の御宿沖(現在の千葉県御宿町)に座礁しました。そこで日本の人々に助けられメキシコと日本の交流が始まったといわれています。」
と大使からメキシコの歴史についてお話がありました。

さらに「日本にあるメキシコ産」と題され、
・日本で食べられている99%のアボカドがメキシコから輸入されていること、
・9,000トンもの豚肉が毎年日本に輸入されていること、
・95%のメロンがメキシコから輸入されていること、
などお話され、メキシコにとって日本はアメリカ、カナダ、ドイツ、中国の次の5番目に重要なパートナー国であるとのことでした。

次に大使は内定生一人ひとりの滞在する街について、様々な見所を教えてくれました。
「みなさんはメキシコの高校に通うのですね。現地でみなさんは人気者になると思います。メキシコの人々はみなボディタッチを頻繁にしますが、どうぞ驚かないでくださいね。とても良い人たちです。」
とアドバイスをいただきました。

参加者から大使にメキシコについて質問がなされました。
「メキシコで醤油は買えますか?」
という内定生の質問に対し大使からは、
「メキシコのスーパーマーケットはとても大きいですが、きっと醤油も買えます。」
とのことでした。

次に別の内定生からは
「メキシコに持っていく良いお土産はありますか?」
という質問がありましたが、
「きっと何か小さいものがいいでしょう。神社のお守りなどはとてもユニークで良いと思います。メキシコの人たちはみなさんを日本人の典型だと思い、みなさまの立ち振る舞いが日本のイメージとなります。あなたたちもまた大使ですね。メキシコの子供達と共に遊べるような日本のゲームを持って行くのも良いでしょう。」
と大使はお答えになりました。

次に内定生保護者からの質問で、
「メキシコの公共のバスに生徒一人で乗っても大丈夫でしょうか?」
とあり、大使からは
「基本的には大丈夫でしょう。しかしみなさんにとって全てのことが新しいことですね。メキシコのホストファミリーの言うことをちゃんと聞いて下さい。もしかしたらメキシコのホストファミリーは少し過保護かもしれません。ホストファミリーはみなさんの安心を第一に考え、みなさんが誰と出かけるのか、いつ帰ってくるのか、細かくみなさんに質問するかもしれません。しかししっかりとそれらに答え、ホストファミリーの言うことを聞いてください。そうすればきっと問題ないでしょう。」

次の保護者の質問は
「私の子供はホストスクールへの登校に日常的にタクシーを使用することになっているようですが、一人でタクシーに乗って平気なものでしょうか?」
というものでした。
大使のご回答は、
「ホストブラザーやシスターが同様にタクシーで移動しているようなら問題ないでしょう。日本は学校が自宅から比較的近い距離にありますが、メキシコは必ずしもそうではありません。地下鉄や電車のない地域もたくさんあります。ホストファミリーの言うことを聞くのと同じぐらい、ちゃんとホストブラザー、シスターの行動を見て学びましょう。」
とのことでした。

さらに次の保護者の質問は、
「留学前に国内でデビッドカードを作り、現地の銀行で現金を引き出す予定ですが、現地のATMや銀行へのアクセスはどうでしょうか?」
というものでした。
大使のご回答は、
「銀行やATMの数は日本よりも圧倒的に多いので大丈夫ないでしょう。」
とのことでした。

最後の質問として、保護者から
「日本では出された食べ物を全部食べる習慣があります。一方で国や地域によっては文化的に残すことが良いとされます。メキシコはいかがでしょうか?」
というものでした。
大使のご回答は、
「私の祖母は全て食べるように私に言っていました。さらにメキシコの人はたくさんみなさんに食べ物を勧めてきます、でもしっかりと『もう食べられません』と断ることや、事前に『あまりお皿にたくさんよそらないで下さい』と伝えることが重要ですね。」
というものでした。

最後に大使から
「私はみなさんも大使と言いましたが、あまり緊張せずにリラックスして過ごして下さい。」
と心優しいメッセージをいただきました。


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