私が留学を決意した理由の一つは、私に何ができるのか、私は何がしたいのかを模索したいということでした。

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少しでも陽が出ると外に出て日向ぼっこをするスウェーデン人

スウェーデンを留学先に選んだのは、人々が自立した生活をおくりながら幸せそうに生活している理由を知りたいと思ったからです。実際に10ヶ月間生活をしてみて、その理由がわかった気がします。

まず、スウェーデンの家庭では、個人を大切にします。夕方4時頃には家族が家に揃い、夕食を食べます。
週末には、中学生のホストシスターたちは、10代の子供達が集まって、ゲーム、バンドやダンスなどをして過ごす公民館のようなところに出かけます。夜10時位まで出かけるのですが、両親も送り迎えをするだけで、特に何も注意はしません。私は、日本では考えられないことだと思い、ホストマザーに、行かせてもいいのかと聞いてみました。すると、「子供がやりたいことだし、安心して行かせられるところだからいいのよ」という答えが返ってきました。子供の時から、自分のやりたいことを尊重され、公的な環境も整っていることに驚きました。

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友達と学校の庭でランチ

次に、スウェーデンでは、自然を大切にしています。学校から帰って来て、犬の散歩をしながら、森の中をよく歩きました。慌ただしい日本の生活では、日々移り変わる自然の様子を観察しながら過ごす時間がなかったので、新鮮な気持ちになりました。
また、スウェーデンは、薄暗く長い冬を過ごしますが、部屋の中ではキャンドルや暖炉の灯を楽しみます。クリスマスの時期に窓の外の雪景色とほのかな灯りをみながらホストファミリーと過ごした時間は、素敵な思い出です。

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スウェーデンの夏の伝統行事、夏至祭でホストファミリーと

スウェーデンの美しい自然とデザインの観察をする中で、私もプロダクトデザインについて勉強したいという希望が出てきました。学校では、途中で、学科のコース変更をする必要がありましたが、学校の先生方も、むしろ私にやりたいことが見つかったことを喜んでくださっているようで、すぐに手続きを取ってくださいました。
誰かと自分を比べるという価値観ではなく、自分をじっくりと見つめ、自分の興味あることに取り組める時間が豊富にあったおかげで、わたしのやりたいことが見つかった気がします。スウェーデンでは幸せな10ヶ月を過ごせたことを感謝しています。

2015年8月 スウェーデン派遣
AFS61期生/広島市高校生交換留学生奨学生 村田芽香

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