2024年の3月にタイからマナちゃんがやってきた。我が家はこれまでに2回、1週間程度の短期で留学生を受け入れたことがあったが、長期で受け入れるのは初めて。不安だったが、私達は 「1週間のその先」の交流がとても楽しみだった。
到着したばかりのマナちゃんは、初めは少しぎこちない英語混じりの会話だったが、彼女の明るく朗らかな性格のおかげで、すぐに家族の一員として溶け込んでくれた。

彼女の通学は、自転車、バス、電車を乗り継ぐという長い道のりだった。日本にはタイと違い四季があり年間を通して温度の格差がある。夏は暑く、冬は特に寒さが厳しかったと思う。タイでは車で通っていたと言っていたので、自分の足での通学は大変だったと思うが、本当によく頑張った。
部活動にも一生懸命取り組んだ。その努力が実を結び、帰国直前の1月の大会では選手に選ばれるという素晴らしい体験ができた。私の子どもたちは文化部に所属していたため、運動部の大会の送迎や応援は私たち家族にとってもとても新鮮で貴重な経験となった。

食事の面では、タイは美味しい野菜がたくさんあるのに、彼女は野菜が苦手だったが、ご飯が大好きなこともあり毎日ご飯をたくさん食べてくれた。我が家は野菜中心の食事が多かったため、最初は苦労したようだが、帰国する頃には大分食べられるようになっていた。お箸の持ち方は少し独特だったが、直すのは難しかったようだ。これもまた一つの個性として受け入れた。
いくつかの忘れられない出来事もある。初めての大会で群馬アリーナに行った時、彼女はSuica を落としてしまった。バス停から群馬アリーナの間を何度も行き来して探したようだ。まだ来日したまもない頃に心細かったと思う。マナちゃんを迎えに行ったときにはAFSのボランティアさんもいてくださり、AFSの皆さんのサポートも万全で安心したことをよく覚えている。
他にも通学の途中で色々なことがあったようだ。伊勢崎駅で小学生と一緒に落とし物を拾って交番に届けたり、バスで知り合ったフィリピン人の方から柿をもらったり、地域の納涼祭の盆おどりに練習から参加したり、地域の人々との交流も楽しんでいた。通学路のバス停近くで自転車を置かせてもらっていた家のおばあちゃんとも仲良くなり、その人懐っこさと明るさで多くの人から愛されていた。

マナちゃんとの10か月は、異文化を持つ新しい家族の一員を迎え、共に笑い、喜びや悲しみを分かち合った日々だった。たくさんの出会いがあり、小さな親切や温かい交流が積み重なり、忘れられない思い出となりとても良い経験が出来て感謝しています。そして今はただマナちゃんを無事にタイにお返しすることができたことにホッと安心しています。
マナちゃん、またいつでも遊びにいらっしゃい。
群馬支部 米山ファミリー
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