ニュージーランドで留学生活を始めて、はや 5 ヶ月目になりました。到着した当初は、日本とは季節が真逆であることに不思議な感じがしていましたが、すぐに身体も慣れて毎日を楽しんでいます。2 月から始まった新学年もすでに2学期に入りました。

こちらの高校に通い始めてから驚いたことのひとつに、学校の授業の進め方があります。自分で受けたい科目を選べる選択制で、かつ、紙の教科書やノートを使うことはほとんどありません。
すべての生徒がパソコンを使って授業を受けていて、ガリガリと問題を解くというよりも、エッセイのライティングやプレゼンテーション作成など、思考系や探究系の内容が中心となっています。

その中でも、私がとくに面白いと思っているのは、映画やドラマなどの映像作品における表現方法を学ぶ「メディア」という授業なのですが、先日、その授業で強く印象に残る出来事がありました。
メディアの授業では、クラスメイトとペアを組んでミュージックビデオを制作する課題があります。私のペアは現地の生徒でしたが、ビデオの制作を進める中で、撮影するシーンの構図や演出について、そのクラスメイトと意見が食い違う場面が出てきました。何とか英語で自分の考えを伝えようとしましたが、うまく意図が伝わらず、相手からは「I don’t understand what you are saying」と言われてしまいました。もちろんショックを受けたのですが、言い返すこともできず、このまま自分の主張を続けても伝わらないだろうと半ば諦め気味になってしまい、結局、その場面の演出はクラスメイトの意見を取り入れることにしました。
しかし、完成したミュージックビデオにはやはり満足することが出来ず、「もっと自分の意図が 相手に伝わるように工夫するべきだった」と後悔し、あとから何度も思い返す苦い経験になりました。

この経験を通して、これまで研修などで何度も教えられてきた「相互理解」がどういうものか、初めて真の意味で理解することができました。母国語であればスムーズにできる意思疎通が、異なる言語になった途端に思うようにできなくなってしまう。言葉が通じないだけで、自分のアイデアそのものに価値がなかったかのように思われてしまう。そのもどかしさや悔しさを、肌身をもって感じました。

同時に、そのような思いをしたからこそ、相手に自分の考えを伝えようと最後まで努力すること、そして相手を真に理解しようとし続けることの大切さを、心の底から実感しました。現在でも、自分の考えを完全に表現できているとは言いがたいですが、それでも言葉を尽くして理解してもらえるようにするだけでなく、相手の話にも耳を傾け、その背景にも思いを巡らしながら、 相互理解に少しでも近づけるよう努めています。
間もなく、この留学生活も折り返し地点を迎えます。貴重な経験をさせていただいていることを忘れないように、これからも毎日さまざまなことにチャレンジしていきたいと思います。
JBS海外留学奨学金奨学生
2026年・73期 ニュージーランド派遣 / S.Mさん
▼高校生・10代の年間留学プログラム
ニュージーランド年間留学情報 ニュージーランド国別情報
この記事のカテゴリー: ニュージーランド | 年間留学体験談
この記事のタグ : JBS海外留学奨学金