9月18日、「AFS友の会ネットワーキングの集い」がzoomオンラインで開催されました。
講師にお迎えしたのは元AFS留学生(フィンランド→函館)でフィンランド大使館商務部商務官のLaura Kopilow(ラウラ・コピロウ)さんです。

当日参加された西村信子さん(13期生)が次のようにレポートをお寄せくださいました。


私は福井に住んでいた時、フィンランドからのAFS生のアドバイザーをしたのをきっかけにフィンランドに興味を持ち、フィンランド語を学び始め、何度か夏の語学セミナーにも参加しました。今回、フィンランドの友人たちを思い浮かべながらラウラさんのお話を聞きました。

ラウラさんの講演は森に囲まれた湖の美しい風景の写真から始まりました。ご実家近くの国立公園内でサウナのあと湖に飛び込む小さな桟橋が見える、ラウラさんお気に入りの眺めです。私にとっても、フィンランドと言えばすぐ目に浮かぶ大好きな景色です。

ヌークシオ国立公園の朝

フィンランドにも四季がありますが、季節感は日本より鮮明です。このことはフィンランドのライフスタイルと密接な関係があります。夏の白夜が有名ですが、ラウラさんはAFS生として初めて北海道に来た時、夏なのになぜ「白夜」にならないのか不思議に思ったそうです。
一方、冬は南部のヘルシンキでも午後4時頃に日が沈み、「極夜(きょくや)」になります。暗く、長く、厳しい冬には、短く儚い夏を恋しく想う気持ちがとても強く、それがフィンランド・デザインの鮮やかな色づかいに反映されていると言われます。講演当日のラウラさんも色鮮やかなマリメッコを代表する花柄のTシャツを着ていらっしゃいました。余談ですが、私は同じ色、柄の小物は持っていますが、日本で大胆な花柄の服を着る勇気はありません。

おじいちゃんが作ったサウナ

フィンランドの人は昔から冬こそ「おうち時間」を楽しもうと、さりげなく工夫を凝らして過ごしてきました。編物などの手仕事、キャンドル、食器やインテリア、家族や友人とのおしゃべりなど。これは、今コロナによって「おうち時間」が増えた多くの日本人の生活のヒントになるかもしれません。

日本には『衣食住』という言葉がありますが、ラウラさんによると、フィンランド人にとっては『住食衣』の順で、インテリアへの意識が高いそうです。それだけでなく、「毎日の生活のいたるところにデザインあり」――たとえば、マリメッコのラッピング電車、去年世界的な賞をとった新しい図書館、普段使いの食器や生活用具も有名なデザイナーのものが日常的に使われています。

ヘルシンキ中央図書館Oodi

自分らしい暮らしを大切にする生き方は、「もの」との付き合い方に体現されています。一つの例として、ラウラさんは15歳の時あるブランドの食器のシリーズが気に入りました。その後誕生日や何かのお祝いなどで、同じシリーズで欲しいアイテムの希望を伝えてプレゼントしてもらい、少しずつ増やしてきたそうです。こうすれば本当に欲しいものを集められる合理的で素敵なやり方ですね。またシリーズのものが長年にわたって手に入るというのもすごいことだと思いました。
また、本当に好み通りのものが現れるまでは買わないで待つ。「衝動買い」や「妥協」はしない。「期間限定」に弱い私には耳が痛いです。ただ、ムーミン・マグだけは例外で、毎年発売されるマグを集めたお母様のコレクションがご実家にあるそうです。(笑)
日本でよく耳にする「断捨離」についても質問が出ましたが、こうやって納得して手に入れた愛着のあるものばかりなので、捨てるものはないそうです。この話を聞いて、思わず身の回りにあふれるもの達を見回してため息をついたのは私だけでしょうか。

サマーコテージ

日々の暮らしについて印象的だったのは、「丁寧でなくても、素敵じゃなくてもいい」、「手抜きという意識は存在しない」という言葉です。例として見せて下さったのは、お気に入りの食器で中身は市販のプリンの写真。これで気持ちよく1日が始まります。

近年ラウラさんがよく受ける質問の一つは、「なぜフィンランドは幸福度ランキングで3年連続世界一なのか?」 もちろん、手厚い社会保障や、学費がただ、など、少ない人間そのものを資源と考え大切にするのが国の基本方針です。さらに、人々の気持ちについては、答は「シンプル」です。ラウラさんにとっても、「よい天気と、美味しい食事、そして家族や仲間がいればそれでよし。」 多くを望まないから、幸福度が高いのではないでしょうか。

フィンランドの食卓

締めくくりは、ヘルシンキのシンボル的建物である大聖堂をバックにした市営のサウナとプールの夜景。ラウラさんが、妹さんと一緒にプールに浸かって、「やっぱり暮らしって大事だなあ」と思った瞬間だそうです。

まだまだいろいろなお話や質問へのお答えがあったのですが、全ては書ききれません。少しでもフィンランドとラウラさんの魅力を多くの方々にお伝えできていれば幸いです。

実は日本から一番近いヨーロッパ(9時間)、フィンランド!すぐにでも行きたいですが、「フィンランドは逃げません」よね。残り2回の講演を聞いて、実際に訪れることができる日を楽しみに待ちましょう
Kiitos!(ありがとう)、ラウラさん!


「ラウラさんとフィンランドを知ろう」シリーズ第2回「女性首相と実体験からのワークライフバランス」は10月15日(木)20:00-21:00 オンラインで開催されます。
▼詳細はこちら:10/15(木)AFS友の会「LauraさんとFinlandを知ろう#2」(オンライン)

Laura Kopilow(ラウラ・コピロウ)さんのプロフィール:

2006年、函館で高校生活を体験したフィンランドからのAFS留学生。帰国後、ヘルシンキ大学在学中に早稲田大学に留学。ヘルシンキ大学を卒業後、再び来日し、国費留学生がとして北海道大学大学院法学研究科に入学し、修了。現職に至ります。日本テレビ「世界一受けたい授業」などのテレビ出演やその他メディアのインタビュー、講演などでも活躍中。


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