今年の夏に中国へ1年間留学する内定生とそのご家族とともに、8月24日に中華人民共和国駐日本大使館に表敬訪問し、杜公使参事官と1時間ほどの会談のお時間を頂戴しました。 (→タグ:大使館 の記事一覧を見る)

訪問の冒頭、杜公使参事官から暖かい歓迎のお言葉を頂き、その後派遣内定生2名が中国語で自己紹介をしました。
内定生の派遣先である江蘇省常州市について、杜公使参事官からは 「常州は人口が600万人の大きな都市で、赤梅公園という有名な公園がありますので是非行ってみてくださいね。お二人はどうして中国に留学しようと思いましたか?」と質問がありました。
派遣生からは「中国語の上達のため」や「餃子が好きで中華料理について知りたいから」と回答がありました。すると、杜公使参事官から 「中国には多くの有名な料理がありますね。南の広東料理、辛い四川料理、日本人好みの甘めの上海料理、西安料理、山東料理など。特に上海料理は常州の近くであり、お口に合うと思います。餃子の場合、青島のものを是非味わってみてください。それが正真正銘の餃子だと思います。また留学中はぜひ中国の春節の雰囲気も体験してくださいね」とお話がありました。

さらに中国の文化や人々についてのアドバイスも頂戴しました。
「中国の人は性格はおおらかですが、日本とは違い婉曲や曖昧な話し方をせず、ローコンテキストな表現を好みます。そのため、もし何かあったら、中国ではできるだけ素直に自ら進んで話すといいでしょう。
日本の人はできるだけ、若く見られる方が良いと考える人が多いですね。中高年の女性に対して”おばさん”ではなく”お姉さん”と呼んだ方が良い場合があると思いますが、中国ではそうではありません。より若い表現を心がけるのではなく、年相応な表現の方が敬意を表すことがあります。
さらに私が日本語を学ぶにあたり、大変お世話になった日本人女性の先生がいます。ある日その先生を私と私の妻の家に招待しました。妻はもてなすために一皿20個の餃子を作りました。先生はすぐ完食されましたので、妻はすぐ2皿目を作りました。すると先生はまたしても2皿目を完食します。40個も食べてしまいました。妻は大慌てで3皿目を作りました。その時点で先生は私に小声で耳打ちしました。『私はもう食べれません』
食べなくて良いのです。中国の文化では相手をもてなす際はお客様に満腹で満足してもらったかどうか、提供した食事を残しているかどうかで判断します。そのため完食されてしまうと心配で不安になります。料理の半分や大多数を残す必要はありませんが、餃子1個でもいいので、残してあげることが重要です。昨今の中国ではフードロス問題も議論されており、レストランなどの外食では持ち帰りの文化が浸透しつつありますが。」とお話がありました。

その後保護者から「中国でのマスク着用率は高いでしょうか?マスクはどれぐらい持参したらよいでしょうか。」という質問があり、杜公使参事官からは 「公共の機関でのマスクの着用が昨年まで義務でしたが、今は任意でマスクの着用率は下がっています。しかし依然として病院に行くときはマスクをつけます。」 とご回答がありました。

また別の保護者から「あまり飛行機で食材を中国に持ち込むことは避けたいのですが、しかしお世話になるホストファミリーに日本食を提供したいと思っています。中国では日本食に必要な調味料や具材を買えるお店はあるのでしょうか。」と質問があり、杜公使参事官からは 「はい、あります。常州市の詳しいことは分かりませんが、私の住んでいた北京には日系スーパーが多数あり、日本の食べ物はたくさん買うことができます。さらに、常州には大きな海外物流倉庫がありますので、インターネットを使えばすぐ取り寄せることもできると思います。」とご回答がありました。

終始温かくご対応くださり、最後に記念撮影をして表敬訪問を終えました。

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