約11ヶ月間のドイツ生活が終わりを迎えました。この留学では楽しい思い出も、辛かった記憶もあり全てが今の自分を形作っています。
留学当初、学校では一人で過ごし、誰にも相談できず悔しい日々を過ごしました。それは留学前に思い描いていた自分の理想とは全く違うものでした。今まで感じたことのなかった孤独感、無力感、疎外感に悩み、自己嫌悪に陥りました。たくさん悩み、何度も日本に帰りたいと思いました。しかしそれを乗り越えることで、多様な問題への対処法や自信を身につけることができました。
決して自慢できるような日々ではありませんでしたが、それでも日本では絶対に得られなかった出会いや経験をし、多くのことを学びました。

ここからは留学を通じて得た学びと、成長した点についてお伝えします。
一つ目は自分の意思を自らの言葉で伝えられるようになったことです。
私には忘れることのできない、ホストファザーの言葉があります。
「Du musst nicht immer Ja sagen. Du kannst Nein sagen wenn du nicht willst. Das ist nicht schlimm. 」
あなたはいつも、はいと言う必要はない。もし嫌なことがあるなら嫌と言っていい。それは残念なことではない。という意味です。
当時の私は自分の気持ちを言葉にすることが苦手でした。相手が嫌な思いをするかもしれない、自分の語学力では分かってもらえないかもしれない、と考えていたからです。彼の言葉はそんな私の恐怖を取りはらってくれました。そこからはホストファミリーやクラスメイトと本音で語り合えるようになり、より深い関係を築くことができました。

二つ目は日本や世界情勢について興味が出たことです。留学を通して、私は日本という国の素晴らしさに気づくことができました。日本の公共交通機関やサービスの質の高さ、食の豊かさなど。その反面、人口減少による人手不足、経済成長の鈍化、デジタル化遅延など日本の課題もより感じられました。
特にワークライフバランスに関して日本はとても遅れていると実感しました。またそれらの課題の解決方法や今の自分にできることなどを日常的に考えるようになり、ニュースなどよく見るようになりました。私たち、そして未来の日本人が誇れる国にしたい、という社会貢献意識も身につきました。
三つ目は挑戦を恐れなくなったことです。この11ヶ月間たくさんのことに挑戦し、失敗も経験しましたが、そのたびに様々な人に助けてもらいました。
人に助けてもらうことは恥ずかしいことではなく、人との繋がりを深める上で重要なことだと学ぶことができました。自分一人ではできないことも、誰かと一緒ならできること、そしてその辛さと楽しさを分かち合えることの幸せを知りました。結果が分からなくとも、怖くても、必ず挑戦したいと思えるようになれたのはこの留学で出会った人々のおかげです。

ドイツで過ごしたこの一年間は、本当に貴重な時間でした。この国で出会った人々、経験したこと全てに学びがありました。今回の留学は帰国後オリエンテーションにて一区切りとなりますが、この先も自分の成長の糧にしていきます。
最後にこの貴重な留学の機会を与えてくださった三菱商事様、AFS関係者の皆様、心から感謝申し上げます。
三菱商事高校生海外留学奨学金奨学生
2025年・72期 ドイツ派遣 / T・Kさん
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