AFS活動報告書2020 -This is AFS Effect 2020 ダイジェスト版を読む
*活動報告書は、毎年、OneAFS寄付会員の方へ郵送でお届けしています。

COVID-19への対応・安全対策とアクション

2020年、AFSは、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大を受けて、留学生の安全を最優先に対応し、行動する一年でした。

3月、全世界7,000人が参加していた留学プログラムを一斉に中止。世界各国が次々にフライトの減便や運航を中止するなか、日本協会では、世界中のパートナー国とボランティア等の協力を得て、派遣生・受入生あわせて597人の緊急帰国に対応しました。

帰国手配の舞台裏(派遣)
帰国手配の舞台裏(受入)
緊急帰国した生徒の声

フィリピン派遣生。臨時便をアシストしてくれたDOT(観光省)のスタッフ、AFSフィリピンのローカルボランティアと

4月以降、北米・南米・アジア・欧州の国々において、感染が次々に拡大。派遣予定生の安全確保が困難となったため、日本協会は設立以来初めて、夏の年間派遣プログラム中止を決定しました。

6月、私たちは ONE AFS 緊急募金 を設立。支援者の方々から頂いたご寄付やご声援に支えられ、海の向こうを目指すすべての高校生のため、「今しかできないこと」として、特に次の4点に注力しました。

1 ボランティア活動基盤の強化
2 オンラインによる異文化理解プログラムの実施
3 奨学金プログラムの拡充
4 感染予防対策による受入プログラムの再開

受入プログラムは、政府のビザ発給が再開された秋以降、年末までに222人の留学生が来日を果たし、全国各地に滞在しました。

最初に来日したスリランカ生

3年目の「アジア高校生架け橋プロジェクト」

アジアの高校生を、長期留学生として5年間で1,000人招へいする文部科学省補助事業「アジア高校生架け橋プロジェクト」は3年目を終了。3期生178人が17か国から来日し、全国各地で108校が受け入れてくださいました。

当初4月初旬の予定だった来日は、新型コロナウイルスの感染拡大によりおよそ6か月遅延しました。来日準備期間の延長に伴い、プロジェクト1〜2年目に参加した修了生が先輩となって、後輩のために来日準備のポッドキャスト番組を制作したり、SNSでプロジェクトの意義を配信したり、日本語指導にあたったりするなど、積極的にサポート。日本の学生ボランティアによるオンライン・オリエンテーションも複数回実施され、生徒たちは自国紹介資料を作成するなど「コロナに負けない」気持ちを高めることができました。

滞在期間は10か月から5か月に短縮しましたが、生徒の来日を待ち続けたホストファミリー、ホストスクールそして全国のAFSボランティアの協力によって、安全対策を徹底しプログラムを修了することができました。帰国の途につく生徒たちの顔は、皆、達成感に満ちあふれていました。

修了証を手にするタイ生

事業報告

AFS日本協会の事業は、海外から日本に受け入れる「受入事業」と、日本から海外に派遣する「派遣事業」との2本柱で成り立っています。参加生はホストファミリーや寮に滞在しながら地域社会の一員として生活することで、ホストファミリーや地域の人々は異なる文化背景をもつ参加生を生活圏に受け入れることで、ボランティアは彼らをサポートすることで、お互いが多様性を尊重しながら「共に生きること」を学びます。また、異文化学習の機会を広げていくために、国際キャンプやイベントなども企画しています。

受入事業は1957年に9人の高校生を短期で受け入れて以来、2020年までに19,442人を89か国から受け入れ、派遣事業は1954年に8人の高校生を米国に派遣して以来、2020年までに21,778人を48か国に派遣してきました。2011年に内閣府より事業の公益性を認定され、以来公益財団法人としての活動を続けています。

●プログラム参加人数と交流国数

参加人数 交流国数
受入計 222人 40か国
派遣計 61人 12か国
総合計 283人 43か国

●プログラム参加者の出身/渡航先の地域割合

●プログラムの種類

(★は補助・受託事業)

受入 年間受入プログラム 43人
アジア高校生架け橋プロジェクト★ 178人
セメスター/トライメスター受入プログラム 1人
派遣 年間派遣プログラム 61人

決算報告

2020年は、COVID-19の世界的な感染拡大により、留学生に対するビザ発給が半年間停止され、入国時は自主待機期間が設けられました。各国の感染状況も予測不能であったことから、年間派遣プログラムの全面中止、受入プログラムの規模縮小、短期プログラムの全面中止(派遣・受入とも)を決定しました。基幹事業の収益が減少した結果、経常収益における補助金比率が高くなりました。

基幹事業の収益回復には数年かかると予想されることから、事務局では2024年度まで4か年にわたる事業回復モデルを策定し、運営にあたっています。

昨年は、国内の教育現場から、留学生受入れや地域交流に関する問合せ・ニーズが急増しました。ホストファミリーを希望する世帯や、AFSボランティアの登録者数が増加したことを踏まえ、受入地域の活動基盤強化に力を入れました。

留学生の感染予防対策にあたり、自主待機期間の宿泊費用など、従来にない追加費用が発生しましたが、緊急募金へのご寄付により、受入プログラムを通した異文化理解を推進することができました。

1.資産状況

2.損益の状況

当年度分を含む過去5年分の決算要約もご覧いただけます。

イベント・研修会ハイライト

●7月4日 ICL懇談会(1) 私たちの新しいお弁当

異文化理解について理論やモデルを用いて学ぶICL(Intercultural Learning)を留学生サポート現場に役立てたい!と全国のボランティア対象に立ち上がった勉強企画、初回のテーマは「ICLから見た私たちの新しいお弁当」。

●8月2日/8日 コロナ禍で緊急帰国した10代が訴える「高校留学を経験して、いま一番伝えたいこと」
AFS生として留学し、新型コロナウイルスの影響で緊急帰国せざるを得なくなった高校生がオンラインで集まり、留学経験を経て感じたことを発表しあう「スピーカーズコーナー」を事務局・学生部で共催しました。

●10月25日 多文化共生セミナー「マイクロアグレッション」
長年、留学プログラムを通じて異文化理解の機会を提供してきたAFSは、留学以外の方法でも、異文化理解や多文化共生について学んだり考えたりする機会をもっと広げていきたいと考え、中高生向けの多文化共生セミナーを企画しました。

AFS活動報告レポート PDFダウンロード

AFSプログラムの帰国生、ホストファミリー、ホストスクールなどに定期的に郵送しておりましたAFSNEWSは、2019年発行をもちまして制作を終了いたしました。
なお、2020年以降は、AFS活動報告書『This is AFS Effect』を制作しています。