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壊れてしまった建物

私は2011年1月28日から2012年1月4日まで約1年ニュージーランドに派遣されました。私の留学生活は本当に実りの多いものでした。

2月22日は一生忘れられない日になると思います。マグニチュード6.3。多くの建物が崩れ、たくさんの人々、そして日本人学生も亡くなりました。水は3週間止まったままで、電気、ガスも数日間使えませんでした。私のホストファミリーの家も被害を受けました。家族は全員無事でした。そのあとも毎分のように余震が起こり数日間は寝られませんでした。
AFSからも電話があり、帰国したいか聞かれました。正直、大変だったし、今度いつまた地震がくるかわからない状態でした。でも私は留まることに決めました。私は留学を決めた時から留学はいろんなことがおこることをわかっていましたし、ここで帰ったら1年頑張ろうと思った自分に負ける気がしたからです。そして私の好きな街を捨てて帰ることはできませんでした。

学校は3週間閉校されていたので私はボランテイアに参加しました。朝7時に家をでて帰ってくるのは6時過ぎでした。ボランテイアでは主に、崩れた家の手伝い、泥で埋まった家の泥すくいなど、大変なものばかりでした。でも、ボランテイアを通じて地元の人と交流ができ、なによりに人々の温かさを知ることができました。みんな大変な時期にもかかわらず助け合っていました。とてもいい経験でした。
3月14日から学校が始まりました。留学生はほとんどいなく、10人いた日本人留学生はそのとき私を含め2人しか残っていませんでした。学校も大きな被害を受けていました。

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私は1度ホストチェンジをしました。前のホストはとてもいい人でした。でも、韓国人で英語があまり話せなかったのでチェンジしました。変わってからもたまに夕食を食べたり遊びにいったりもしました。新しいホストファミリーもとてもいい家族でした。ホストパパ、ママ、シスターが2人いる家族です。私には本当の家族のように接してくれました。年末には家族旅行に海にも行きました。いろんな海のスポーツも体験できました。

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私がニュージーランドに留学を希望した理由は英語が学びたかったからです。でも、今考えてみると留学は語学だけではないと気づきました。家族の大切さ、人との関わり、文化、言葉、生活スタイルの違う中で生活することでたくさん学べました。なにより私は留学してみていろんな人に支えられて生活していることを改めて感じました。いつも当たり前のことが留学生活では当たり前ではないということです。みんなに感謝できました。

この1年で英語もそして人間的にも大きくなったと思います。留学がおしえてくれたことはたくさんありました。
そしてこれから留学する後輩たちにも頑張っていってほしいです。

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2012年1月 ニュージーランド派遣
AFS58期生/ボランティア奨学生 井口晶帆

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