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私がスウェーデンへの留学を決めてから2年が経った。この2年間は私の人生でとても濃い時期だった。色々な経験をして色々なことを学んだ。

私はヨーロッパ、特に北欧諸国にとても関心があった。昔読んだ「長靴下のピッピ」などの物語から、スウェーデンには金髪碧眼の国民、豊かな自然などのイメージがあり、大きな憧れをもっていた。
しかし実際留学をするとスウェーデンのいい部分だけではなく、悪い面も見えてきた。例えばスウェーデンは全体的に食文化が発達していない。例えば日本では食べ物の好き嫌いは悪いことだと考えるのが普通だろう。しかしスウェーデン人は好き嫌いが悪いことだと思っていない。そのため、若いスウェーデン人はほとんど魚や野菜が嫌いだし、ご飯が魚の日は子どもだけ違う物を食べていたりする。一つの食卓テーブルを囲んで家族みんなで夕食を食べるのも普通ではない。私は日本で家族全員と同じ時間にその日あったことなどを話しながらご飯を食べていたため、とても寂しかったしイライラすることもあった。
このようにスウェーデンについて良いこと悪いことたくさんのことが分かったが、それよりも私は違いを感じることによって、日本はどういう国であるのかということ、日本について知らないことがたくさんあったことを感じることができた。また、自分がどういう人間であるのかよく分かり、自分が変わらなければならない部分にたくさん気づいた。

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左:クリスマス前のイベント、ルシア祭 右:夏至祭

この11ヵ月間は楽しいばかりのものではなかった。日本ではなかったような事態に直面したり、たくさんの困難があった。それらの困難に対面したとき、私は状況を考え、他人にも相談し、最後には自分で判断してそれを乗り越えてきた。この経験によってついた精神力をこれから日本で暮らしていくにあたって無駄にせずに使っていきたい。
また、留学中は日本で暮らしているよりたくさんのことを自分自身で決めなくてはならなかった。私は留学生だったため、授業の内容などを全て自分で決めた。スウェーデンの学校は日本よりも早く終わり宿題もないことが多かったので、放課後や休みの日など、日本よりも自由時間が多かった。普段自分がやりたいことよりもしなければいけないことを優先してきた私には、それは嬉しいことであったが、同時に難しいことでもあった。状況に合わせて自分が今何をするべきかを考え、自分で決めて行動する、ということが簡単ではないことが分かった。また、場面場面での判断力が身に付いたと思う。

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帰国前最後の学校の日にクラスメイトと

今後の人生で困難にぶつかり悩んだときはこの1年間の留学をやり遂げたことを思い出して、それらを乗り越えて行きたいと思う。最後に留学の実現に協力してくれたAFS、学校、ホストファミリー、ホストスクール、そして家族に感謝の気持ちを持ち続けていきたい。

2012年7月 スウェーデン派遣
AFS58期生/AFSどさんこ奨学生 浅田七星

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