今年65周年を迎えるにあたり、夏休みの間、都内の高校生2名に「歴史発掘インターン」として、日本でのAFS活動情報を整理してもらいました。
作業を進める中で、一次資料から様々なことを読み取っている様子がうかがえましたので、最終日となった8月28日(木)午後の1時間、このプロジェクトについて感じたこと、学んだことを発表してもらう機会を設けました。

2人が担当したのは「〇〇年に参加者〇〇人を達成」といったキリ番のタイミング整理や、受入学校のリスト作成などです。
まず2人が注目したのが「派遣生や受入生の数の変化は、社会背景と密接に関連している」というポイントです。海外あるいは日本への関心の高まり、経済状況や自然災害などがAFSのプログラムの内容や参加者数に表れている、と指摘。
たしかにAFSは、時代の要請にあわせて新しいプログラムを開発したり、生徒の安全を最優先に考えたプログラムを提供したりしてきました。また、語学だけではないAFS留学の意義を追求し、中南米やアジアなど、他にはない多様な渡航先も提供しています。

また、2010年代に留学した2人は、1950年代のAFS生の過ごし方にも注目しました。とくに関心を持ったのは初期の留学生が受けた「特別対応」。海外との交流がまだまだ一般的でなかったこの時代、留学生はその一挙一同が新聞で大きく報道されました。
初期には飛行機ではなく船で移動をしていたため、移動中の船の中から交流がはじまっていた様子や大統領と面会していた事実(ジョン・F・ケネディ大統領からメッセージをいただいていた時代もあります)は、とくに興味を引いたようです。
来日留学生が男女共用のトイレにショックを受けていたことやロックミュージックが浸透していた日本に驚く来日生の体験談も引用してくれました。

最後に、当時の留学生の体験談を読んで2人が感じたこととして発表してくれたのは「移動手段や現地での生活こそ変わったが、交流の様子や目的は変わらない」ということでした。何か違うとしたら、平和への強い思いかもしれない、とも。
時代によって思いの強弱はあるかもしれませんが、かつて戦争時には敵国であった人を受け入れることによって和解を試みてきたAFSの精神は今も生きています。実際、派遣プログラムに参加し海外に留学した2人も「政治や経済の問題を抱えたさまざまな国の高校生が一緒になってサッカーをしている姿に、世界平和はすぐ目の前にあると感じた」「貧富の問題を目の前にして、平等な世界をつくるために何かできないかと思う気持ちを生んだ留学だった」と語っています。

AFSには、広い世界を知りたいと思って留学した人たちが、昔もいて、今もいます。
このプロジェクトに参加してくれた2人は、AFSの歴史を紐解きながら「過去の65年の歴史が本当に多くの若者の心を開き、相互理解を深めてきたことが素晴らしいものだと信じている」「開放的な心構えと友情こそが解決策の鍵になるかもしれない」と結びました。

彼女たちの発表は力強く堂々として、もっと深く考えたいという知的好奇心に溢れていました。歴史資料を若い世代に読み解いてもらうというのは初めての試みでしたが、とても実のあるプロジェクトになったと感じています。
彼女たちの作業の成果は65周年記念式典の記念冊子でもご紹介しますので、ぜひ式典にもお越しください。

▼10/27(日)AFS日本創設65周年記念式典・レセプション(渋谷・東京)


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