アメリカに来てから早くも5ヶ月が過ぎようとしています。
私の住むワシントンDCはアメリカの首都、政治の中心地です。ホワイトハウスや国会議事堂などのアメリカの象徴ともいえる建物を見ることはもちろん、スミソニアン博物館やリンカーンメモリアルなどの有名スポットにも手軽に訪れることができます。
DCは地理的にはとても小さい都市ですが、市内でも場所によってカラフルな建物が立ち並んでいたり、レトロな雰囲気だったりと、全く異なる特徴を持っていて、いろいろな町を巡りそれぞれの雰囲気を味わうのが趣味となっています。とても美しい都市で、DCに暮らせることをとても幸せに感じています。

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さてDCは全世界の大使館が集まる場であり、学校にも大使館に住んでいる友人が多くいるので、本当に沢山の国の人に会います。他民族国家であるアメリカは同時に多文化国家であり、様々な国や宗教のことを学んだり体験することができました。
中東出身の友人からはヘナタトゥーと呼ばれる伝統的で一定期間で消えるタトゥーについて教えてもらい、実際に腕に描いてもらいました。またユダヤ教徒のホストファミリーとハヌカを盛大に祝って今までほとんど知らなかったユダヤ教について学ぶことができました。

またDCエリアには50人以上の留学生が住んでおり、休日は留学生皆で遊んだりと交流がとても盛んです。交流の中でお互いの文化の相違点を学んだり教えたりしています。
どの国から来た留学生も、みんな日本の漫画やアニメに興味津々です。「異文化交流による相互理解」がAFSの大目的ですが、いろいろな国の文化を手軽に学べるといった観点において私はとても恵まれた環境にいると感じています。アメリカでは様々な国の人々が共に生活しているということは当たり前なことかもしれませんが、私にとっては非常に新鮮で、文化の交流はここでの生活をとても充実したものにさせてくれます。
そしてなにより、肌の色や人種、宗教など関係なく、みんな当たり前にお互いを尊重しあって暮らしている光景がとても喜ばしいです。民族や宗教による対立や紛争のニュースをよく耳にする中、ここではとても平和的な光景を見ることができます。ここでのいろいろな文化の交流を通じて、国際交流に大きな興味を抱くようになりました。

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ホストスクールはDCで最も大きい公立校で、生徒数、校舎の大きさ、設備、どれにおいても莫大な規模です。校舎入り口には金属探知機が3台あり、毎朝それを通らなければなりません。非常に面倒です。校風はとても自由で、授業中私語をしている生徒がいてもあまり注意は飛びません。そのような感じでたいてい授業は少し騒がしいですが、どの生徒もみんな優しく、日本に興味を持ってくれて気軽に話しかけてくれます。
先生も同様に、私が語学力の無さでつまずいているときもフレンドリーかつ親切にサポートしてくれます。部活ではクルーをやっていて、毎日放課後に大きな川で練習です。日本ではなかなかできないスポーツなので、とてもいい経験だと思っています。

さてこのような素晴らしい体験ができるのもAFSの方々、そしてジャパンソサイエティの皆様のおかげです。東日本大震災のことはこちらでもしばしば聞かれますが、中には津波や原発の問題のこと、現在の様子など詳しいことは知らない人も多いです。
日本でも同様に起こっていることですがアメリカでもあらゆる過去の災害に対して、人々の関心の薄れ、風化が進んでいると聞いています。よって東日本大震災について伝える、知ってもらうということが私のアメリカでの重大な役目だと思っています。
幸いにも12月はじめには学校で日本の歴史や文化についてプレゼンテーションをする機会が2回あり、そこで同時に震災のことについても紹介しました。皆真剣に聞いてくれたので、多くの人たちが関心を持ってくれたと思います。
またAFS、DC支部内のミーティングでも日本の紹介をする場もあり、多くの国の人たちに震災について知ってもらう良い機会になりました。

こちらでの生活では日々未知で新鮮な発見があり、とても充実しています。私の留学生活をサポートしてくださっている沢山の方々に感謝し、残り6ヵ月の生活をさらに価値あるものにしたいです。


2014年3月 アメリカより
AFS60期生/ジャパン・ソサエティーみちのく応援奨学生 中野雄貴

▼帰国後のレポート「第二の故郷DCでの生活」
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