2月に日本を出発してから、早くも5ヶ月がたちました。ゆっくりとした南米アルゼンチンの時間の流れの中で、留学生活の時間のたつ早さに驚き、自分のここでの成果を確かめつつ、時には焦りを感じるようなこともあります。

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私の住むところサルタはアルゼンチン最北部、アンデス山脈の麓にある自然豊かな町です。チリ、ボリビア、パラグアイと国境を持っている州でもあります。
私はホストファザー、ホストマザーと1人のホストブラザーと住んでいます。もう2人ホストブラザーがいるのですが、家から300kmはなれたところにある大学に通っているので、毎日顔を合わせることはできません。

アルゼンチンに着いて、生活して、一番日本との違いを感じた点は、「人と人との距離」です。
朝起きたらまず両親とほっぺにキスで挨拶をして、学校に行くときも挨拶をして、帰ってきたら挨拶をして、出かける前も帰ってからも、寝る前も挨拶をします。着いたばかりのころはなんでこんなに何回も同じ人と挨拶するんだろうと不思議に思っていましたが、今では少しその理由がわかった気がします。
ここではみんな、家族が一番最初に頭にあって、その家族に自分の状態を伝えること、そしてあいての状態をわかることが非常に大切となります。その中で、お互いに近寄って肌に触れて挨拶することは大きな意味を持っています。

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自分がどこか沈んだ気分でいるときには、挨拶した時にホストマザーに「大丈夫?」と聞かれます。ここアルゼンチンでは、毎週日曜日に家族、親戚が集まってみんなで食卓を囲むのが一般的です。離れたところにすんでいる2人のホストブラザーも週末は家に帰ってきてゆっくりとした時間をすごします。
アルゼンチンでは、働く人も学校に行く人も昼には一度家に帰って昼食をとるのが一般的です。僕の家では、家族全員そろうまで待ってから食べ始めます。このように自分の身近な人のことを本当の意味で考え、気遣うこと。日本ではあまり見られない生きていく上でもっとも大切なことの1つをこの留学生活で感じています。

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この生活に慣れてきて、家族とは別の部分で友達もたくさんでき、家族との距離と友達との距離や優先順位など、日々考え始めるようになりました。言語面での障害がほとんどなくなった今、本当の意味で家族の一員として話し合うフェーズにきたのだなと感じています。アルゼンチンを発つ時に後悔がないように、多くの人と話し、たくさん挑戦して、残りの6ヶ月間がんばっていきます。

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最後に、AFSに留学を応募した時点から今までご協力くださっているAFSの皆様、日本の家族、学校関係者、アルゼンチンで私をサポートしてくれているすべての人々に感謝するとともに、その期待に応えられるだけの大きな体験にしたいと思います。

2014年7月 アルゼンチンより
AFS61期生/ボランティア奨学生 山内遼

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