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アメリカのワシントン州から日本に帰ってきて、約1か月が過ぎました。すべて終わったあとになってこの一年を振り返ってみると、非常に充実していて楽しかった、もう一度あの場所に戻りたい、と思えるような時間だったと心から思います。

私が留学生活を送ったのはワシントン州の中心、シアトルです。その郊外にあるバラード地区に、私はホストファミリーと一緒に住んでいました。バラードは元々スウェーデンなどのスカンジナビア系の移民が形成したコミュニティで、その面影が色濃くうかがえる生活習慣や文化が残っています。
たとえば、夜は10時までに布団に入る、料理に使う食材はオーガニックのものを選ぶ…など。特に早寝早起きはホストファミリーが大切にしていた習慣で、私自身も健康のために出来るだけ早く寝るように勧められていました。

ホストシスターと一緒に通ったバラード高校では、アメリカでしか受けられないような授業を数多く履修することができました。ずっと勉強してみたかった第三言語のスペイン語の授業では、ラテン系言語の面白さを発見しました。美術の授業では本当に素敵な先生と出会うことができ、芸術についての話をたくさんしました。米文学と文章構成の授業は、自分では読まないような文学作品に触れたり、英作文を書いたりする機会になりました。
女声合唱と演劇の授業は、私の放課後の活動の多くを占めていた「ミュージカル」を、とても有意義にするものでした。

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ミュージカルにて

アメリカの高校では、高校生によるミュージカルがほとんどの学校で毎年行われていて、特にバラード高校は地域でも質の高いパフォーマンスに定評がありました。私は10月末のオーディションに合格をして、3月の舞台に出ることが出来ました。3か月間の間、平日は舞台稽古、土曜日は舞台装置と衣装の製作というハードなスケジュールでした。練習は大変でしたが、それでも毎日が楽しくて充実していました。最終公演が終わったあとも、日本の高校では考えられないような本格的なプロダクションに出演できたことで胸がいっぱいで、この留学の最高の思い出になりました。

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ミュージカルのフィナーレ

留学を決めてから出発するまでに、本当は自分の想像以上に苦しいものなのではないか、やっぱりよすべきではないか、などと踏みとどまるようなこともありました。それでも、実際に一歩踏み出したことで素晴らしい経験をすることが出来たことを思うと、ああして日本を離れて一年間を送れたことは、この上ない幸福だったのだと思います。この留学をさせていただけたことに、心から感謝しています。

みちのく奨学金へのサポートをしてくださった方々、AFS関係者の皆様、そしてすべてのボランティアの方々、本当にありがとうございました。

2014年8月 アメリカ派遣
AFS60期生/ジャパン・ソサエティーみちのく応援奨学生 奈須真莉乃

▼留学中レポート「Back to school in the U.S.A.」
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