サウナに入り、プッラを食べて、フィンランドの家族や友達と語り合う日々はもうここにはない。
あるのはその忘れがたい思い出だけだ。

友達と「君の名は。」を鑑賞した

留学によって、私は何を学んだのだろうか。正直、はっきりとした答えはない。
だが、手に入れたものの一つには、人と繋がる力、があると思う。
ホストファミリー、フィンランドでできた新しい友達、フィンランドに来た留学生達。彼らと繋がるために努力したことが、私の学んだこと全ての基盤になっている。

合唱団の皆とキャンプへ

広大な森の中を犬と散歩し、凍った湖でスケートをし、放課後に友達とカフェに行ったり、ホストファミリーや友達の開いたパーティーに参加したり。
日本ではできなかったような体験は、ただ新しい環境にいるだけでは手に入らなかった。自分が人と繋がろうとすることが、その全てに結びついていたのだ。

ホストファミリーとベランダで夕食中

ホストファミリーは、いつも私のことを気にかけ、雑談から文化の違いといった話まで、沢山新しい刺激をくれた。
留学の最後の時まで合唱を続けていたのだが、帰国直前に合唱団でコンサートを兼ねたキャンプに行き、サウナ我慢大会をしたりして盛り上がった。友達とはハイキングや映画鑑賞にも行って、学校の終業式の日には、フィンランド語の漫画もプレゼントしてくれた。
そんな彼らに私はフィンランド語で歌を作り、同じ高校の留学生友達と一緒に披露した。これができたのも、人と繋がるためにフィンランド語を学び続けた結果だろう。

ホストスクールの終業式の日に留学生の友達とフィンランド語で歌を披露

日本とフィンランドの関わりを伝えるプレゼンの製作や、ホストシスター主催の寿司教室で、日本の食文化について紹介することも、苦労はしたが、やり遂げることができた。

フィンランドはもうすぐ独立100周年を迎える。日本と国交を開始して100周年という記念の年もそう遠くない。
帰国後も、今年フィンランドに行く留学生や、現在日本に留学しているフィンランド人にもあった。どれだけ時が経ったとしても、私とフィンランドの繋がりは、永遠に途切れることはないだろう。
この繋がりを与えてくれた、日本の家族や学校の先生、奨学金の寄付をしてくださった方々には、感謝してもしきれない。

AFSどさんこ奨学金奨学生
AFS63期生 フィンランド派遣 / 上島 憲
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