7ヶ月の留学生活の中で、私はたくさんの人と出会い、色々な話をしました。たくさんの経験をし、新たな発見もありました。かけがえの無いものとなった留学で、自分に起こった変化について書きたいと思います。

帰国前の空港でホストシスターと

留学前の私は、とにかく一生懸命でした。勉強や学校の課題に明け暮れ、まともに休むこともないどころか、休み方もよく分かっていませんでした。また、自分なりの意見や考え方はあるのに、嫌われるのを恐れて他人に気を遣うことが多く、八方美人な所がありました。自分の性格が嫌いではありませんでしたが、頼まれると断れないのもあって他人から利用されていると感じることがありました。

いつも一緒の3人と

そしてフィンランドにいる間、良くしてくれる友達もたくさんいたのに、孤独に感じることがありました。自分を見つめ直してみてはじめて、私自身が友達に正直になれていなかったと気がつきました。同時に、自分自身を理解していない事に気付きました。人に奉仕する気持ちや目の前の課題が「私」を縛り付けているのに気付かず、自分が幸せを感じる瞬間や何に対してイライラするのかを分かっていませんでした。不安や怒り、反抗心、1人でいたい等の感情を都合の悪いものとして、当たり前のように押し殺していました。

ラップランドの山から見た絶景

この気づきから、他の人の意見に左右される前に自分がどう感じるかを考え、大切にするようになりました。親しくない人にまで愛嬌を振りまくような無理はせず、大切な人と自分を大事にするようになりました。そして何よりも、完璧ではない自分を受け入れ、寛容になることができました。この私の中の変化は、心を開くのに時間はかかるけど、温かいフィンランド人と触れ合ってこそ起こったことだろうと思っています。

ワンハット(高校の最高学年になったことを祝うダンスショー)で

わがままな部分が増えたり、無責任かな?と自分を責めそうになる場面もありますが、これからも様々な経験を通して試行錯誤していきたいです。その為にも、世界中の色んな場所に行ってみたい、というのが私の夢です。留学をして世界が広がった気はしますが、世界を知ったつもりになる事とは別だと思っています。

−24℃の北極圏で、AFS FRA の友達と

日本もフィンランドも先進国です。「“世界中”の子供が新型コロナウイルスの影響で学校に行けないと言っている。」これは事実ですが、「ウイルス以前に学校に行けない子供が“世界中”にいる。」というのも事実です。日本とフィンランドにいるだけでは、大事なことを見落としてしまうと考えています。過去の経験が自己の存在を形づくるとするならば、自分の目で広い世界を見て、もっと豊かな人になりたいと思います。

東海東京財団留学奨学金奨学生 2019年・AFS66期生
フィンランド派遣 /大島 英美里

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この記事のカテゴリー: フィンランド 年間留学体験談