留学生活も折り返し地点にきた現在。これは半年間で確立してきた「異文化理解」の意味と、これからの目標を書き綴ったレポートです。

Sinterklaas に会ってお話している様子

初めに、私にとって異文化理解とは「正解を求めないこと」です。なぜなら 1 つの物事に対して多方面から観察すれば考えは無限とあるのにも関わらず、正解を探してしまうと自分に都合の良い意見になってしまうからです。留学前の自分は他者よりも多様性に理解があると思っていました。しかしそれらは、自分の世界の中で存在している人、いわば文化は違えど考えが似た人を見て理解していると勘違いしているものでした。つまり無意識に正解を探してしまっていたのです。この考えは実際に留学に来て、現地の人々と文化や考え方の違いを共有し、双方にとって最善の案を考え続けたことで変わっていきました。

ホストブラザー、ホストシスターと撮った写真

文化を共有しあった中で、特に「違い」を感じた文化を一つ紹介します。それは「言葉の価値」です。まず日本人は言葉に頼っていると考えます。なぜなら一単語から文脈、相手の行動や表情を介して言葉の意味を察するため、多くの会話を交わさずとも意思疎通ができるからです。しかしこれには誤解が生じやすいという恐れもあります。対してベルギーは、すべてを事細かくはっきりと伝えます。なぜなら、会話を介して自分と相手の心情や考えを伝え、理解しようとするからです。これにも相手が傷つく恐れがあります。ここに一見共通点はなさそうですが、どちらもその国の文化に合った考え方です。

私は最近まで異文化理解の意味を見つけることができていませんでした。それには自分のアイデンティティが壊れるのを恐れていたことが挙げられます。

ホストファミリーと旅行に行った時の写真

この発見から、これからの留学生活では正解ではなく疑問を探していくのが目標です。疑問点を見つけ他者との対話を通すことで、自分の考え方に深みを持たせ客観的になれるからです。
この発見がなければ私は固定概念に囚われていたままでした。この貴重な機会をくださった三菱商事の皆様、本当にありがとうございます。ここからが再出発なのでさらに多くのことを吸収、そして成長していきます。

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2022年・69期 ベルギー派遣 / H・Nさん

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